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記憶力の低下 呼吸が原因の一つであることを発見

 兵庫医科大学(兵庫県西宮市、学長・野口 光一) 生理学 生体機能部門 中村 望(なかむら のぞむ)助教と、自然科学研究機構 生理学研究所らの研究グループは、 記憶力を下げる原因の一つが、呼吸であることを初めて発見しました。今回明らかになったのは、過去の記憶を思い出すプロセスが、呼吸のタイミングによってうまく機能しなくなるということです。

 この研究では、20代の成人18名を対象に、呼吸(息を吸う、息を吐く)の様々なタイミングで、ディスプレイに表示された図形の色・形・数・位置を記憶して答えてもらうテストを実施。すると、息を吸う瞬間が思い出す(想起する)プロセスに重なった場合、“思い出そう”という時間がおよそ0.5秒長くなり、テストの正解率が21%低下しました。

 これまで呼吸は、深呼吸やヨガなどで自律神経機能を促進し、集中力の向上にあくまで間接的に役立つと考えられてきましたが、これにより、呼吸のタイミングによっては、記憶したことを正確に思い出せないなど、記憶力の低下に直接影響を及ぼすことが判明しました。

 この影響を事前に認識し対策をとることで、日常生活、仕事や勉強における記憶だけでなく、スポーツや車の運転など、あらゆる分野でのパフォーマンス向上に役立つことが期待されます。

 なお、本研究成果に関する論文は、日本時間9月15日(土)午前3時(米国東部標準時間 14日午後2時)に、国際科学雑誌 「PLoS ONE」の電子版に掲載されました。


【論文情報】

  • 掲載誌:「PLoS ONE」 14th, September, 2018 電子版
  • 論文タイトル:「Respiratory modulation of cognitive performance during the retrieval process」
  • 著者:中村 望、福永 雅喜、越久 仁敬


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